セ2位のヤクルトは12日、神宮外苑で13日から本拠地・神宮球場で行われる3位・巨人とのCSファーストステージへの最終調整を行った。今月上旬に左太ももを痛めた青木宣親外野手(36)も途中から練習に参加した。

 小川淳司監督(61)は「勝つしかない。2つ勝たないと(次に)いけない」と話し「乱打戦になるとは考えにくい。(投手が)失点するのはある程度仕方ないが、相手よりも少なくという考え。内容よりも結果」と選手にハッパをかけた。

 そんなヤクルトはファーストステージ突破に妙な自信を見せている。その理由は今季最終戦のDeNA戦(9日=神宮)に敗れたから。CS前の最後の実戦に勝って終わったほうがチームに勢いを呼びそうだが、ヤクルト関係者の一人はこう説明する。

「その前に6連勝しているでしょう? 1つぐらい負けたほうがチームが引き締まる。今うちに『流れが来ている』『勢いがある』と言われているが、そういうものは一瞬で変わる。そういう意味では負けてよかったとも言える」

 不安材料もある。CS直前にチームの主軸で精神的支柱の青木が離脱。CSでは代打などでベンチ待機をする予定だが、状態は万全ではない。それでもナインは青木負傷後のミーティングで「チーム一丸となって頑張ろう」と確認し合った。

 青木に代わり2番を務めることになった山田哲は「正直、青木さんが(ラインアップに)いないのはチーム的に痛い。けどカバーできる力が(今の)チームにある」ときっぱり。ツバメ軍団は2位から日本一まで突っ走るつもりでいる。