西武が28日のソフトバンク戦(メットライフ)にわずか3安打ながら山川、中村の2発の効果的な本塁打で5—3と宿敵を粉砕。破竹の12連勝でついに優勝マジック1にたどり着いた。29日の本拠地最終戦に引き分け以上で10年ぶり22度目のリーグ制覇が決まる。

 試合後、辻監督は「とにかく勝ててよかった。マジックがやっと1にきました。いきなり山川の本塁打で3点取って、やっぱり山川が(失策で)そういう場面をつくってね。しかし、よく雄星が粘ってくれた。本当に今日という日が雄星にとっては大きな一日になると思う」と展開を振り返りながら19度目の正直で対ホークス戦初勝利(13敗)を挙げたエース・菊池をたたえた。

 わずか3安打で5点を挙げた攻撃面について「そういうところは四球が絡んでるからね。山川もエラーをしながら打って返したいところを我慢して四球を選んでくれた」と6回、中村の決勝弾を呼び込んだキング・山川の辛抱に合格点。殊勲打の中村には「これで千賀から4本目でしょ。当たった瞬間入ると思った。5、6番にあの2人(栗山、中村)がどっしりいてくれるのは頼もしい。今の中村は覚醒したのか形が素晴らしい。本当に頼もしい」と賛辞を惜しまなかった。

 マジック1。本拠地最終戦で地元胴上げを決められる舞台を全員でつくった。辻監督は「まあ、ここまできたら明日舞いたいよね。13連勝で優勝したのって(前身・西鉄の)1958年以来なんでしょう。オレの生まれた年だから、何かあるのかな? 期待してます」とついに手にかけたその時を待っている。