広島 広瀬コーチが語るV3支えた「守りと走塁」

2018年09月28日 16時30分

丸(左)と広瀬コーチ

 今季、広島が圧倒的な強さを見せた要因には層の厚い投手陣、強力攻撃陣の存在もさることながら、リーグトップの盗塁数や鉄壁と言われる守備力もチームを支えた。今や他球団の追随を許さない赤ヘル軍団の「守りと走塁」はどのようにして強化されたのか。広瀬純一軍外野守備走塁コーチ(39)に聞いた。 (インタビュー・広瀬真徳)

 ――圧倒的な強さでリーグ3連覇を果たした

 広瀬:外から見ればそう見れるかもしれませんが、実際はシーズンを通して厳しい戦いの連続でした。その中で、個々の選手が日々、最高のパフォーマンスを出そうと努力してくれたことがリーグ3連覇につながったと思います。

 ――広瀬コーチは今季がコーチ就任1年目だった。選手に対しどのような指導に重点を置いてきたのか

 広瀬:昨年まで広島でコーチを務めていた石井(琢朗)さん、河田(雄祐)さん(ともに現ヤクルトコーチ)が結果を残されていた中でバトンを受け継いだので、個人的には重圧を感じながらのスタートでした。ただ、守備、走塁面ともに選手は高い意識で取り組んでくれた。コーチとして気をつけたことは、選手が最高の力を出せる環境を少しでもつくり出してあげること、相手の隙を突く走塁などを徹底しました。

 ――具体的に言うと?

 広瀬:例えば、丸(佳浩)や(鈴木)誠也はレギュラーとしての意識が高く真面目なので、何も言わないと普段から練習をやり続けてしまう。そうなると疲労がたまり、長丁場のシーズンに影響が出る。ケガにもつながるので、あえてこちらからストップをかけるような感じでした。だから、外野陣の試合前ノックは3連戦なら初戦だけ。残りの2試合の試合前は打者が打つ球を捕球するだけにして、守備練習の負担を軽減したりしていました。これは今春から東出(輝裕)コーチの提案で始まったのですが、長いシーズンを乗り切るうえで効果があったと思います。自分自身、現役の時に毎日同じ練習を淡々とやる必要があるのか、という疑問がありました。長い時間をかけて練習しても集中力が切れます。特に試合前の練習は本番の試合にも影響が出ると思うので、短時間練習で試合に集中した方がいい。

 ――広島は「猛練習」のイメージが強いが、シーズン中は選手の休養に配慮していた

 広瀬:日頃から練習量は多いですよ。でも、シーズン中は休息も大事です。春季キャンプや秋季キャンプであれば自らを追い込むぐらいの練習量も必要ですが、シーズン中はコンディションづくりを優先した方がいいということです。

 ――「相手の隙を突く走塁」の徹底とは?

 広瀬:文字通りチャンスがあれば一つでも先の塁を奪う走塁です。シーズン前からチーム全体に言い続けてきましたが、まだ課題はあります。今後のCS、日本シリーズに向けてさらに徹底しなければと思っています。

 ――盗塁数はリーグトップ。広島が得意とする終盤の逆転劇も好走塁から生まれることが多い。すでに隙がないように見えるが

 広瀬:残念ながらあります(苦笑)。最近の試合なら、8月28日の巨人戦(東京ドーム)ですね。<明日に続く>