西武・松井稼頭央引退「体がついてきてくれない」

2018年09月26日 16時30分

西武時代は快足も魅力だった松井(2003年5月)

 西武・松井稼頭央外野手(42)が今季限りで日米通算25年間の現役生活に終止符を打つ。今季、テクニカルコーチ兼任で2003年以来、15年ぶりに復帰したチームはマジック「5」。27日の宿敵ソフトバンク最終決戦(メットライフ)前に引退発表会見が行われる。今後は西武球団と本人の相談の上で来季以降の続投が確実視される辻発彦監督後の「次期監督候補」として英才教育が始まる。

 時間は確実に日米通算2703安打をマークしたスーパーアスリートからその輝きを奪っていた。前回、西武での優勝を経験した02年当時、松井の練習量は「試合前よりも試合後の方が多かった」とさえ言われるほどハードですさまじかった。

 しかし、7年のメジャー生活を経て11年に日本球界に復帰して以降、ここ数年はそのトレーニングも体との相談を余儀なくされていた。

 松井は「自分が思っている気持ちと体は違いますね。でも、そこを求めてしまう自分もいるし現状も把握しないといけない。体がついて来てくれないというのもある。かといって練習をやらないと不安にもなる。やりすぎると体の張りが取れない。本当に難しいですよね」と年々、理想とかけ離れていく肉体の衰えを素直に告白した。

 気が付けば、今季の出場機会は楽天最終年だった昨年の44試合を下回る23試合で31打数4安打(打率1割2分9厘)。15日には出場選手登録を抹消された。

 しかし、西武に将来の監督候補として呼び戻された今季、チームは10年ぶりに優勝争いの真っ最中。「幸せですね」という松井にとっても前回02年以来、16年ぶりとなる西武でのリーグ制覇が目前となっている。

「若い子たちは僕らのころと変わらずみんなイケイケ。ベテランの栗山とおかわりがうまく引っ張っていってくれている」(松井)と10連勝中のチームを頼もしく見守っている。

 引退時期の決断が本人に預けられていた中での今回の決断は、来季以降の続投が確実な情勢となっている辻監督への続投要請にも少なからぬ影響を及ぼしてくる。

「これだけ現場を立て直して優勝争いに貢献してくれている辻監督に失礼なオファーもできない。問題はどういう形でチームを稼頭央にバトンタッチするかという時期の問題でしょう。今のチームからまた主力メンバーを変えての引き継ぎはしょうがない。間に誰かをワンポイントで挟むのか、どうか。でも、まずは本人はコーチをやりたいはずなので即、二軍監督というよりは辻監督の元で英才教育をという方向になるのでは」(球団関係者)

 球団から辻監督に対する続投要請を仮に「3年」とした場合、松井の希望も聞いた上で来季以降は「一軍総合コーチ」または「二軍監督」として3年後、5年後に引き継ぐことになる自身の政権を見据え、若手の育成、戦力の把握をしていく流れとなりそうだ。