巨人菅野が480日ぶり対外試合で上々デビュー

2013年02月25日 11時00分

祖父・原貢氏と握手をする菅

 巨人の黄金ルーキー菅野智之投手(23=東海大)が浪人生活を経て、480日ぶりの対外試合となった24日の楽天とのオープン戦に登板。直球、変化球ともに抜群の切れ味で、3回を2安打無失点に抑えた。

 

「気持ちは高ぶったし、改めて巨人に入って良かったなと。巨人の一員になれたんだなと思いました」降板後には初々しい表情でコメントを残した菅野、しかし、マウンドでの姿は180度違うものだった。

 

 初回、二死後に3番銀次に中前打を打たれたもの、4番に座った新助っ人マギー(ヤンキース)にはカーブ、直球と織り交ぜ、最後は142キロのワンシーム。右打者の内角にシュートしながら落ちる“魔球”で空振り三振にしとめた。

 

 やや落ち着きを取り戻したか、2回は7球で切り抜けると圧巻は3回だった。二死一塁で走者は昨季パ・リーグ盗塁王、WBC日本代表候補の聖沢。快足はもちろん、初対決の投手でもマウンド上の数球の動きでクセを見抜ける洞察力を持つやっかいな相手だった。しかし菅野は、マウンド上でボールを持つ時間を長めにしたり、クビを動かすなど相手をけん制。一塁に釘付けにしたまま、打席の西田をスライダーで見逃し三振にしとめてみせた。ピンチになるほど単調なリズムになり、相手のペースに陥りやすいのが新人だが、菅野の一連のマウンドさばきは一年間の浪人生活を感じさせないどころか、まるでプロで何年かプレーしてきたかのような堂々たるものだった。

 

「久しぶりの感じもしなかったし、実際、駆け引きとか実戦感覚について(周囲から心配と)言われていましたが、そういうのはあまりなかった」と胸を張った菅野。昨年の今ごろは先が見えない不安との戦いだった。この日、球場へ駆けつけた東海大・横井監督は「もともとリスクがありながら(浪人生活を)決めたもの。どこまでいけるのか不安もあったと思う」と打ち明けた。 黙々と練習メニューをこなす日々。表情に不安の色がにじみ出ていても、決して口にすることはなかったという。「このユニホームを着て投げた。やっと走り出したのを見ることができて安心した。気持ちよく球場を後にできます」(横井監督)と感慨深く振り返った。

 

 ようやく巨人の投手として切った記念すべきスタートに、原監督も「いろんな思いのなかでの投球だったが、いい投球をしたし、今日の登板は本人のなかでも忘れられない貴重なものだったでしょう」と語った。マウンドで投げる喜びを胸に焼き付け、背番号19はついにプロとしての一歩を歩みだした。