痛恨のドローだ。巨人は12日のヤクルト戦(東京ドーム)に1―1で引き分け。誤算だったのは1点リードの9回に登板した新守護神の山口俊だった。3四死球で一死満塁のピンチを招くと、代打・宮本に同点の中犠飛を許し、逃げ切りに失敗した。

 自滅の右腕は「切り替えていくしかない」。由伸監督は「経験もある投手。何とかこの形でいきたい。頑張ってほしい」と今後の奮起に期待を寄せる一方で、「何とか1点を取れる場面があったんで取り切りたかった」と10残塁に終わった貧打を嘆いた。

 この日は1番に初めてゲレーロを据える奇策に出た。中日時代からソロ本塁打率が高く、今季も15本塁打中11本がソロの大砲。ファンの間では“ソローロ”と呼ばれる。もしや「走者がいない場面で打たせたら」との期待しての一手だったのか…。

 ただゲレーロは3打数無安打と不発に終わったこともあり、指揮官も打順の意図については「いろんな理由がありますが、いつもと同じで、どういった形が一番点を取れるのか考えた結果」と多くは語らなかった。