マー君大乱調も楽天関係者が活躍に太鼓判の理由

2013年02月24日 16時00分

 WBCで3連覇を目指す侍ジャパンは23日、壮行試合・豪州戦(京セラドーム)を行い、エース・田中将大投手(楽天)が先発。自慢の制球力が陰を潜め、本番前最後の登板は3回53球を投げ毎回の4安打、3四死球2失点に終わった。3月2日のブラジルとの本大会開幕戦(ヤフオクドーム)に向け不安の残る内容だったが、代表へ送り出した楽天関係者たちはマー君の活躍に太鼓判を押す。その理由は“ある異変”だというが――。

 

 

 京セラドームがため息に包まれた。球速こそ150キロを記録するなど、本来のものであったが、自慢の制球力が見られない。初回に一死から四球で走者を出し安打でつながれ1、2塁。続く打者にまたも四球を与え満塁とすると、まさかの押し出し死球だ。その後、投ゴロの間に追加点を献上し計2失点。この回だけで25球を要してしまう乱調ぶりだった。 2回に迎えた一死三塁のピンチは左翼・内川の好返球に助けられなんとかゼロ。3回はスライダーを連投するなど配球を変えて2三振を奪った。2回以降は落ち着きを取り戻したが、昨季173イニングで四死球がわずか「21」の右腕の制球難。1週間後の本番に向け不安を残す内容だった。

 

 ところが、そんなエースを入団以来6年間見ている楽天のチーム関係者たちは「大丈夫」と活躍に太鼓判を押す。 ひいき目ではない。根拠としてこんな“異変”を指摘する。「この時期はいつも打たれるんですよ。そんなことより、今年は特にニコニコしているように見える。これだけのメンバーに囲まれて代表は楽しいんでしょう」。異常なまでに“えびす顔”だというのだ。

 

 実は表情については代表合宿直前からNPBの懸案事項になっていた。楽天関係者によれば、NPB側は当初球団側に「田中投手には取材が殺到することが考えられる。あまり依頼しすぎて、機嫌を損ねないか心配」と相談を持ちかけていたとか。だが、現在のマー君は取材にも快く応じ、練習中もニコニコ。さすがにこの日は結果が出なかったためニヤニヤはしていなかったが、リラックスムードは変わらずだ。 緊張感がないわけではない。すべては調整がうまくいっている証拠だ。

 

“ニコニコマー君”は沖縄・久米島キャンプから続いている。移動日となった22日には宮崎空港で、歩いている姿を撮影した本紙カメラマンに「(たくさん撮るなら)たまには(紙面に)載せてくださいよね」とまさかの“出演依頼”まで…。何があっても「ムッ」としない動じない。例年そういう場面が一度は必ずあっただけに、今年は何かが違う。

 

 思えば、キャリアハイの成績を残し、沢村賞を獲得した11年シーズンでも、グラウンド外でここまで表情が穏やかだったことはない。結果こそ出ていないが、マー君の精神状態は充実している。