阪神が6日の広島戦を13―3で制し2連勝。2年ぶりにマツダスタジアムでの同一カード3連戦に勝ち越した。

 打線が今季最多となる20安打の猛攻を見せ、投げては19歳の才木が6回1失点で5勝目(7敗)をマーク。金本監督は「マツダではよく打つけど(それ以上に)打たれて…というのがここ何年かだった。自信にしてほしい。個人個人の自信がチームの自信になると思うから」と笑顔を見せた。

 4安打3打点のベテラン福留の働きもさることながら、若虎の奮起も目立った。5年目の陽川はプロ2度目の4安打で2打点を挙げ、1番に定着した糸原は2戦連続の3安打。なかでも本紙専属評論家の大下剛史氏が注目したのは3安打1打点で打率を3割2分7厘まで上げた2番・北條史也内野手(24)で「今年は球の見逃し方がどっしりとしてきたし、バットの出方も良くなっている。もともと高校時代からセンスには光るものがあったが、さらに力強さが加わってきた」とたたえた。

 金本監督は就任以来、苦しみながらも育成に力を注いできた。大下氏は「金本監督自身も若いころ、守備に目をつむってもらって試合に出続けることで成長した」ことを例に挙げ「糸原や北條らも使い続けることで着実に成長している。広島ばかりが勝っているようだとプロ野球ファンもシラケてしまう。目指している方向性は間違っていない。このまま若手の底上げに力を注いでいけば、間違いなく強いチームになる」と期待を寄せた。