広島の新井貴浩内野手(41)が5日、広島市内のマツダスタジアムで記者会見を行い、今季限りでの現役引退を発表した。

 新井は会見で「(今季限りでの引退を)8月のはじめに球団側に伝えた。球団から『考え直せ。まだ辞めるな』と言われて1か月間、考え直す期間をいただきましたが、自分の気持ちが変わることはなかった」と語った。

 続けて「2014年(オフ)に戻ってきてからカープのために少しでも力になりたいと思ってやってきて、力になれなければすぐに辞めようと思っていましたが、4年間もやらせていただいた上に優勝までさせてもらった。感謝しかない」と感謝した。

 また「黒田(博樹)さんと石原には(事前に)伝えました。黒田さんは『ホンマか?』が第一声で『まだまだできる』とも言われましたが、最後は『お前らしく頑張れと』と声をかけていただきました。子どもに伝えたときは『なんで』と言われ、やめてほしくなさそうな表情でした。いちばん迷惑をかけた監督でもある山本浩二さんにも電話で伝えました。『よく頑張ったな。最高の引き際じゃないか』と言っていただきました」と打ち明けた。

 応援してくれたファンに向けて「いつも大きな声援をいただいている。最後の最後までいいプレーをして、少しでも喜んでいただけたら。本当の戦いは10月、11月。自分もチームの力になれるよう、最後の最後までかわいい後輩たちと喜び合えるようにしたい」と有終の美を誓った。