中日・松坂大輔投手(37)が2日の巨人戦(ナゴヤドーム)に中16日で先発マウンドに上がったが、移籍後最短の2回でKOされ、9安打7失点とも移籍後ワーストとなった。チームは引き分けを挟んで3連敗を喫し、これで自力でのCS進出の可能性が消滅した。

 これまでどれだけピンチを背負っても、ゲームの中で修正したり、粘り腰を発揮してきた松坂。それがこの日は初回に岡本に痛恨の先制3ランを被弾すると、2回は二死から重信の1号ソロなど5連打を浴びて4点を失い“制御不能”に陥った。

 試合後は「試合は見ての通りで序盤から何もできず、ゲームを壊す形になってしまったので申し訳なかったですね。チームが連敗中だったので止めたかった。悪い中でも普段は一つぐらい使えるボールがあるものなんですけど、今日はまったく何もできなかったですね」と悔しがった。

 しかし、チーム内では自身の連勝が4で止まり、今季初炎上したにもかかわらず「心配なし」の声が出ている。これで今季10試合に登板して5勝4敗、防御率3・93と成績は悪化したが、チーム関係者は「松坂だっていつも完璧じゃない。こういう日だってたまにはあるよ。試合前までは防御率は2点台で安定していたし、4敗のうち巨人戦に3敗したのは苦手意識もあってのものだと思う。それ以外のチームなら尾を引くことはないでしょ」という。

 松坂も「今日は巨人打線うんぬんよりも、僕自身がどうにもならなかったことに尽きると思う。こういう試合は年に1回か2回はあるのかもしれないですけど、この時期に出したくはなかったですね」と敗戦の責任を背負いながらも、体調面などに不安はない様子。今後も相手を選んでいけば、まだまだ活躍はできそうだ。