4位の阪神が29日のヤクルト戦(甲子園)を2―4で落とし、借金は今季ワーストタイの8に膨らんだ。日米通算100勝を目指す先発・メッセンジャーが2回に一挙4失点。打線も2点を返すのがやっとで連敗。「1番・二塁」に抜てきした板山が4タコに終わり、金本監督は「機能しなかったので、そこは私のミスです」とざんげ。甲子園での借金は11になったことにも「誰だって勝ちたいと思っているし、打ちたいと思っている…」と肩を落とした。

 打つ手実らず八方ふさがりの状況だが、チーム内からは起爆剤として二軍調整中の西岡剛内野手(34)の昇格を望む声が上がっている。「こんなときだからこそ西岡を上げるしかない。二軍でも試合に出始めていて実戦勘は大丈夫。何かをやってくれる期待ができるのが西岡。若手の枠を削るしかないが、チームの状況を考えれば仕方ない」(チーム関係者)

 不振のため5月18日に登録抹消となった西岡。一時は背中の張りのため二軍でも実戦を離れていたが、8月14日のウエスタン・ソフトバンク戦で復帰。もともと金本監督も「相手にとっては非常に目障りな選手。剛の力は絶対に必要」と“ジョーカー”的な役割を求めており、この日の試合前には自ら鳴尾浜球場に足を運び、1打数無安打1四球だった二軍戦を視察した。

 若手が活躍できれば今のチームの窮状もなかったはずだが…。“困ったときの西岡頼み”となるのか…。