巨人・由伸監督が前田幸長氏に漏らした「9月反攻への苦悩と秘策」

2018年08月29日 16時30分

由伸監督(右)と話す前田氏

【前田幸長 直球勝負】巨人が28日の広島戦(東京ドーム)に5―10と大敗を喫した。先発の内海が3回途中8失点でKOされ、投手陣は今季ワーストの19安打を浴びるなど大炎上。今後に尾を引きそうな試合となってしまったが、これから巨人はどう戦っていくべきなのか。高橋由伸監督(43)が本紙評論家の前田幸長氏に明かした胸中とは…。

 広島の各打者のスイングの力強さには圧倒された。内海のデキはそれほど悪いようには見えず、失点につながった痛打も簡単な球ではなかった。

 あえてポイントを挙げるなら“とりあえず内角へ1球”という捕手・大城のリードが気になった。広島の打者は「1球内角に来たから、次は外だろう」と割り切り、踏み込んできていたし、コースを読み切られてしまえば、実力者揃いの打線は見逃してくれない。ただ正直、誰が投げてもある程度の失点は覚悟しなければならないのが今のカープ打線だろう。

 それならば、こちらも点を取る打線を考えなければならない。「捕手・大城」は打力を買っての起用なわけで、由伸監督も捕手選択に関しては日々頭を悩ませている。

 実際、この日の試合前も、由伸監督から「投手から見て、捕手のリードというのはそこまで違う?」と質問された。念頭には「リードよりも、打てる捕手を使いたい」との思いがあるからだろう。自分はリード通りに投げられる制球に自信があるタイプではなかったので、正直に「自分はリード面より、捕手は打ってくれる方が助かった」と答えた。

 また、この日の大城は広島に4盗塁を許した。こうやってかき回されれば、ベンチは足を止めるため、小林を使いたくもなる。だが自分の経験では盗塁は投手にも責任があり、それほど気には留めなかった。また盗塁は必ず失点につながるものでもない。その一方で、捕手が一死三塁で犠飛を打てずに凡退した時などはがっかりしたものだ。そんなこともあり、自分は打力重視の捕手起用は間違いではないと思っている。

 もっとも投手陣はここまで打たれれば「捕手のせいだ」などと言い訳はできまい。5点取られたら、6点取る。10点取られたら、11点取って勝つ。広島には打ち勝つしかないんだというベンチの意思を示すため、大城を使っていくことがチーム全体へのメッセージにもなる。

 もうひとつ、巨人の悩みの種はリリーフのやりくりだ。由伸監督も私との会話の中で「今季は取りこぼしが多いので」と苦笑いを浮かべていた。同時に「9月は日程に余裕があるので…」というようなこともつぶやいていた。具体的な名前こそ挙がらなかったが、どうやら先発陣からの思い切った配置転換も考えている様子。ブルペンを安定させることができれば、いよいよ打線勝負となってくる。 (本紙評論家)