首を痛めていたソフトバンクの柳田悠岐外野手(29)が3日のオリックス戦(ヤフオクドーム)で8戦ぶりにスタメン復帰。「3番・中堅」でフル出場し、3回の第2打席で先制の犠飛を放つなどチームの勝利に貢献した。

 放った安打は詰まった当たりの中前打のみだった。実戦感覚の問題か、まだ本調子ではなさそうだが、核が戻ってきたことで打線への波及効果が大きかった。工藤監督は「心配なところもあるが、打線の重量感が違う」。達川ヘッドコーチも「柳田が入るとバランスがいい。見ての通り。四球も選んでくれるし、いると大きい」と話した。

 今季は主力に不振の選手が続出しているため、打順も大きく入れ替わってきた。この日は今回の柳田復帰をきっかけに、およそ2か月半ぶりに3番・柳田、4番・内川と本来の並びに戻ると、好調の中村晃を5番に挟んで6番・デスパイネ、7番・松田宣とした。

 すると松田宣の19号2ランをはじめ、デスパイネ、内川と柳田を含む主軸4人で全打点を叩き出すなど効果てきめん。これまでも「打つべき人たちがしっかりと打ってくれれば、うちは勝てる」(チーム関係者)との声が出ていたが、久々にソフトバンクらしい締まった試合の中での快勝となった。

 代名詞のフルスイングが完全復活した柳田は「試合に出られると楽しい。勝ったのが一番です」と笑顔を浮かべた。これでチームは再び勝率5割に戻った。大物選手がズラリと揃う重量打線が本領発揮で逆襲モードに入る。