このまま“ダメ虎”で終わるのか。阪神が1日の中日戦(ナゴヤドーム)に5―8と敗れ、借金は今季ワースト更新の8。6月24日広島戦以来の最下位に転落し、この日首位の広島が勝ったため、自力優勝の可能性まで消滅した。乱調気味の松坂に2点に抑えられるなど拙攻の連続。揚げ句はロサリオの守備ミス、ナバーロの走塁ミスも飛び出し、全盛期を過ぎた“怪物”に屈辱の2敗目を喫してしまった。

 金本知憲監督(50)は「流れにのまれているような感じがする。我々が何とかしないと…。(選手は)奮起してくれると思っている。最下位? 関係ない。何試合残っていると思ってるの」と語気を強めたが、笛吹けど踊らずの状態が続いている。

 そんな状態に虎OBの面々もイライラを隠せないでいる。この日ネット裏でテレビ解説した“ミスタータイガース”こと、掛布雅之シニアエグゼクティブアドバイザー(63)は「選手から戦う姿勢が伝わってこない。致し方ないがベンチも非常に暗い」と苦言を呈し「僕も(暗黒時代で)弱い時の阪神を経験した。何かを変えてやろうと(当時は)必死にやったけど、そういうきっかけが今の阪神には見つからない」とまで言い切った。

 昨年まで金本監督を二軍監督として支えてきた掛布氏の言葉はあまりに重い。複数のOBからも「まだ先はあるが、こんな野球を続けていると本当に最下位もある。去年の中日、ヤクルトのような星を稼げる球団はもうない。3位争いを4チームでは結構きつい」と心配する声が後を絶たない。

 本当にこのままテールエンドに沈むのか。今こそ金本監督の手腕にかかっている。