巨人サヨナラ負けで5連敗…カミネロ守護神剥奪へ

2018年06月30日 13時00分

平田に被弾してぼう然とするカミネロ

 悲劇的な敗戦だ。巨人は29日の中日戦(ナゴヤドーム)に3―4の逆転サヨナラ負けで5連敗。今季ワーストの借金6で最下位の中日に0・5ゲーム差と迫られた。いくつも難題を抱えるチームにあって、この日は2つの課題で方向性を示したばかり。しかし2点リードで9回を迎えながら守護神カミネロと澤村がぶち壊したことで、高橋由伸監督(43)にまた一つ大きな悩みが増えた。

 目前に迫った勝利の瞬間が一瞬で悪夢へと変わった。事態が急転したのは2点リードの9回だ。3番手で登板したカミネロは一死後に平田の5号ソロを浴び、続く高橋にもフェンス直撃二塁打。あわや連続被弾という当たりに、たまらずベンチは守護神降板に踏み切った。

 助っ人右腕のイニング途中での交代は今季初。連敗阻止への勝負手だったが、一死二塁の場面から急きょ火消しを託された澤村も流れを止められない。代打・藤井の安打で一、三塁とされ、松井雅の右前打で同点。なおも一、三塁から代打・福田の打球は無情にも内野を抜けていった。

 終わってみれば、V方程式の2人が5連打でぶち壊し。試合後の由伸監督は「僕らが考えるパターンでいって、こういう形になったので我々のミス。采配ミスと言えばそうですし。(澤村投入は)少しカミネロが不安定なのかなというところで選択した。どちらにしても選択ミス」と最後まで選手たちを責めることはなかった。だが、敗戦の当事者たちはそうもいかない。カミネロは「状態はいつも通りだったが、失投を相手に打たれてしまった」と肩を落とし、澤村も「抑えられなかったのは自分の実力不足です。申し訳ない」と反省の弁を並べた。

 9回裏を除けば万全の試合運びだった。前カードの広島3連戦で先発マスクをかぶった小林が鍬原、田口とのバッテリーで序盤に大量失点し、前夜は菅野でも5回4失点だったことから、この日は「7番・捕手」で新人の大城を起用。山口俊を7回1失点と好リードしただけでなく、打っても3回のチーム初安打で風穴をあけた。

 懸案事項だった“2番問題”でもベンチの策がハマった。不調の陽岱鋼を8番に下げ、2番に起用されたルーキーの田中俊は0―1の6回、二死二塁から1番の坂本勇が敬遠ぎみに歩かされると左中間を深々と破る2点適時三塁打を放ち、一時は逆転に成功した。逃げ切りを図るべく送り出されたマシソンも8回を無失点で抑え、9回には長野が貴重な追加点。連敗ストップのお膳立ては整ったはずだったが…。

 カミネロの乱調ぶりは以前から不安視されていた。防御率は4~5点台で17日のロッテ戦(ZOZOマリン)ではついに初黒星。そしてこの日の背信投球で、首脳陣も必勝パターンの見直しを迫られそうだ。斎藤投手総合コーチは報道陣に無言を貫いたが、指揮官はカミネロの“守護神剥奪”について「そういうことも考えなくちゃいけないのかな」と否定せず、村田ヘッド兼バッテリーコーチも「考えるよ。考えなあかんやろ」と語気を強めた。

 何かがかみ合えば、別のほころびが生じる。6月9日以来の最下位転落も時間の問題か。