阪神が26日のDeNA戦(横浜)を4―0で制し最下位脱出に成功した。5年目の苦労人・陽川尚将内野手(26)が7回に値千金の2号3ランを放てば、9回にも適時打を放ち全打点を叩き出す暴れっぷりで連敗脱出に貢献。この日、来日初実戦となったウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)で適時打を放ったエフレン・ナバーロ内野手(32=カブス3A)の加入に危機感を募らせる陽川は「これからも結果を残して負けないように頑張りたい」と誓った。

 5番に抜てきした金本知憲監督(50)も「試合前に『いばっていけ。陽川様のおなーりーという気持ちで。不安そうな顔していくな』と言っていた。年齢的に楽しみとはいえないが、可能性を持った選手。自信にしてほしい」と大絶賛。敵地での快勝で連敗を5で止めた阪神だが、満足するなとばかりに緊急提言するのがOBのレジェンド左腕・江夏豊氏(70)だ。

 この日、テレビ解説で球場を訪れた江夏氏は「ナバーロが入ったことはチームにとって大きい。それによってどれだけロサリオが頑張るか。かなり危機感を持ってやっているだろう」と意外にも二軍調整中のウィリン・ロサリオ内野手(29)を今後のキーマンに指名。その上で「ナバーロだけでなく、ロサリオにもチャンスを与えないといけない」と声を大にする。

 二軍戦の12試合で打率3割2分6厘、3本塁打、12打点と結果を出しているロサリオだが、金本監督は「ひたすらストライクが欲しい二軍レベルの投手から打ってもね…」とあくまで昇格に慎重姿勢で、新加入のナバーロを先に一軍昇格させる見込み。しかし、一度期待を裏切ったロサリオにも“敗者復活”の機会を与えるべきだというのだ。

 ナバーロ加入効果でチーム内競争もシ烈となるが、果たして…。