巨人マギー復調の裏

2018年06月23日 13時00分

マギーをねぎらう由伸監督(右)

 師弟の絆で打棒復活となるか――。巨人は22日、リーグ戦再開初戦となったヤクルト戦(東京ドーム)に8―5で勝利。エース菅野がヤクルト打線の粘りに苦しむなか、G打線をけん引したのは9試合ぶりのスタメン抜てきに応え、4安打1打点と大暴れしたケーシー・マギー内野手(35)だ。不振に悩んでいた男を助けたのは、あの名伯楽だった。

 

 東京ドームのグラウンドで久しぶりにマギーの巨体が躍動した。初回一死二塁で中前適時打を放ち先制点を叩き出すと、3回の守備では無死一塁で川端のライン際への強い打球を横っ跳びでキャッチし、苦しんでいた菅野を援護。これで完全に波に乗った。マギーは3回の第2打席も右中間二塁打でチャンスメークすると、続く3、4打席目も安打を放ち、4打数4安打の大当たり。3番に抜てきした由伸監督を「久々のスタメンでしたが、ケーシーらしい安打が出た。ここから復調してくれれば」と安堵させた。

 昨季のマギーは打率3割1分5厘、18本塁打、77打点でチーム打撃3冠。今季も不動の中軸と期待されたが、最近はスランプでベンチを温める日々だった。試合前時点で6月は9試合出場にとどまり、打率は1割台に低迷。それだけに「安打が4本出たこともうれしいけれど、すべて感じ良く打てたことが結果以上にうれしかった」と話した。

 この日の結果だけで判断するのは早計だが、不振に悩んでいたマギーに交流戦後、転機が訪れた。一軍の試合がない20、21日の2日間、由伸監督は二軍戦への調整出場を命じた。実戦感覚を取り戻させることが目的だったが、助っ人が楽天時代から信頼を寄せる田代二軍打撃コーチに再生を託す狙いもあった。

 結果が出ない焦りから自分を見失いつつあった愛弟子を、田代コーチも気にかけていた。マギーと再会を果たすと「考えすぎで頭でっかちになっているぞ。もっとシンプルに考えろ」と助言。その上で「テレビで見ていて2、3点気になっていたから」と、右ヒジの入り方と左肩が下がっていた点を指摘し、修正に取り組んだという。

 師匠の言葉は悩める助っ人の心に響いた。この日は試合前からいつになく明るい表情で汗を流していたマギー。「田代さんは僕にいつも前向きなことを言ってくれる。楽天にいたころのいい思い出話もできたし、自分に自信を与えてくれるアドバイスをもらいました」と感謝し、試合では最高の結果で応えた。

 重要なのは1試合で終わらず、常に打線の核となって働き続けることだ。「この感覚を忘れず、明日以降もやっていきたい」。自信を取り戻した助っ人の快進撃がここから始まるか。