ヤクルトが17日の日本ハム戦(札幌ドーム)に5―1で勝ち、交流戦の勝率1位が確定した。2005年からスタートした交流戦で、セ・リーグの球団が交流戦1位となったのは12、14年の巨人以来、4年ぶり2球団目。交流戦前はリーグ最下位に低迷していたヤクルトに、いったい何が起きたのか…。 本紙評論家の伊勢孝夫氏は「ヤクルトは昔から調子乗りのチームで、フロントも含めてちょっと勝ちだすとみんながその気になる。この交流戦では投手陣が頑張ったのが大きな要因だが、接戦になればバントを大事にする小川の野球が生きてくる。これまではいくらバントで手堅く攻めても、投手陣が簡単に大量失点してたんやから…。抑えの石山が定着し、出だしのカード(ロッテ、楽天)にも恵まれた。すべての歯車がかみ合った感じやね」と見ている。 では、この交流戦の勢いはどこまで続くのか。過去には15年に前年の最下位からリーグ優勝を果たし、小川監督と伊勢氏がシーズン途中から監督代行、打撃コーチに就任した10年も借金19から貯金4へ、一気に巻き返したこともあったが…。 「私が小川に呼ばれた年も後半に10連勝したことがあったが、このチームは8連勝したら8連敗するチーム。なかなか勢いが長続きせんし、負けだしたら我慢が利かない。そういうモロさは、やはり選手層が薄いところに原因がある。崩れそうな時に持ちこたえることができるかは、開幕時に一軍にいた広岡や奥村ら若手がどれだけ出てくるかやろうね」 とはいえ、セ・リーグは2位以下がダンゴ状態。どこのチームにもCSのチャンスはありそうだが…。 「リーグ戦再開の相手が巨人というのがつらいところ。交流戦の反動がどっとくるのが、これまでのこのチームのパターンや。ただ、ここを乗り切って、オールスターまで貯金3ぐらいでいければ…どうにか戦えるかもしらん」 果たしてヤクルトはこの勢いをどこまで持続できるか。
交流戦勝率1位・ヤクルトの勢いは続くか?
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