ソフトバンクは13日、巨人に4―2で逆転勝ち。貯金を3とした。チームを勝利に導いたのは、先発マスクの市川友也捕手(33)だ。

 古巣でもある巨人から5回に2号逆転2ラン。守っては先発の摂津を好リードした。

 工藤監督も「打者に考えさせる配球をして、投手のいいボールを引き出してくれる。直球の意識付けがうまいですね」と大絶賛だ。

 今季は開幕前に捕手が相次いで故障し、球団は慌ててトレード補強を模索。一度は諦めざるを得ない状況になりながら、4月中旬に日本ハムから市川を金銭トレードで獲得した。球団としてはサファテ、岩崎、東浜、和田、内川、今宮ら投打の主力の故障者続出や中日・松坂の大活躍など編成面の“バッドニュース”が続いていた中で留飲を下げるヒットだ。

 球団フロントは「一軍の戦力として甲斐、高谷とともに捕手3人態勢を敷けているだけで大きいが、それに加えて十分な働きをしてくれている」と言い、球場を訪れていた後藤球団社長も「(市川を)獲得したかいがありましたね。三笠(球団統括本部長)を褒めてやって」とニンマリ。首位の西武には4・5ゲーム差と水をあけられているが、現有戦力で必死に食らい付いている。