<楽天5-1中日(12日)>今季2戦2勝で15イニング連続無失点だった中日・山井大介投手(40)が12日、楽天戦(楽天生命)に先発し、6回途中4失点で今季初黒星を喫した。初回に4四球を出して3失点。2回以降は立ち直ったが「初回、考えすぎて丁寧にいきすぎた。もっと大胆にいけばよかった。相手の考え方にはまってしまった」と悔やんだ。

 それでも周囲の期待は依然として高い。チーム内では「今年の山井さんは違う」ともっぱらで、その根拠となっているのが「スライダーの投げ方やフォームが2007年の日本シリーズで完全試合リレーをしたときに戻ってきているように見える」(チーム関係者)ことだ。

 かつての山井の武器といえば落差のあるスライダー。ところがその独特の投げ方で右ヒジが悲鳴を上げた。「あんなスライダーを投げていたらヒジがぶっ壊れる」と右ヒジに負担のかからないフォームに変更したが、ここ3年で7勝と成績は右肩下がり。今年ダメなら来季が厳しいのは本人も承知している。そこで野球生命と引き換えに、捨てたはずの魔球に再び手を出そうとしているというのだ。

「壊れたら終わりだけど結果が出せなくても終わり。だったら壊れてもいいという覚悟でやっているように見える」(前出関係者)。オジサン旋風はまだ続くか。