5月の月間MVPが7日に発表され、昨年6月以来、5度目の月間MVP受賞となったソフトバンク・柳田悠岐外野手(29)は「非常にうれしい。打率はすごく良い数字だと思う」と打率3割8分7厘、41安打、23打点など7部門でリーグトップだった5月の成績に胸を張った。7日のヤクルト戦(神宮)はサヨナラ負けを喫したが、8回に14号ソロを放つなど、6月2度目のマルチ安打を記録した。

 3冠王も夢ではないほどの好調ぶりを支えているのは、専門家さえ驚く日本人離れした強靱な体だ。本人も「打撃は奥が深くて難しいので進化しているかどうかは自分では分からないけど、肉体の進化は実感している」と明かす。

 今季の柳田の身体は本人いわく「過去最強ボディー」。チームで定期的に行っている筋肉量、脂肪量などから算出する身体測定では今年、入団以来自己最高の「99点」を叩き出したという。

 柳田の肉体がいかにすごいかを証言する人物がいる。ラグビー世界最高峰「スーパーラグビー」のチームで指導経験があるソフトバンクの大塚潔コンディショニング担当だ。「間違いなく球界ナンバーワンの身体能力、運動能力の持ち主でしょう。オールブラックス(ラグビー世界最強・ニュージーランド代表)の面々にも負けない脚力とパワーがある。僕は、柳田にアメフットをやらせたらNFLにいけると本気で思っています。引退後に格闘技や競輪の世界に挑戦できるポテンシャルを秘めているとも思っています」。世界の猛者たちを指導してきたフィジカルの専門家である同氏は柳田のことを「フィジカルモンスター」と呼び、脅威の肉体に舌を巻いている。

 ちなみに柳田がプロテインの摂取とウエートトレーニングを専門的かつ本格的に始めたのが意外にも2017年のオフ。“伸びしろ”はまだまだあるだけに末恐ろしい。