ソフトバンクが3日のDeNA戦(ヤフオクドーム)に7―5で逆転勝ち。交流戦無傷の6連勝を飾った。今カードの殊勲は、何といっても3試合連続アーチを放った上林誠知外野手(22)。打棒爆発の裏には“吉兆”があった。

「出来過ぎて自分でもビックリ。アンビリーバボーです」。自身初の3試合連続弾に驚きを隠せなかった上林のもとに、この3連戦前の5月31日深夜、電話がかかってきたという。

「アニキからよくかかってくるんすよ、打てない時とか。毎日、映像でチェックしてるみたいで…。『気持ち切り替えろ』って。1時間くらい。いつも長いっす…」

 上林は5月26日の楽天戦から前カードの阪神戦まで21打数1安打。31日は5タコだった。メンタルのケアから技術指導まで、元高校球児だった兄・泰源さん(26)は“陰のコーチ”だ。「電話があると絶対打つんすよ」と臨んだ今カード、結果は「帰り、事故に気をつけようと思います」と冗舌になるほどの大当たりだった。

 チームの6連勝に貢献して、交流戦MVPも見えてきた。「取れるように頑張ります」。生まれ持った天才的な打撃センスに磨きがかかり、もうワンステージ上に駆け上がろうとしている。