広島・東出コーチ喜ばす野間の大化け

2018年05月30日 11時00分

28日現在、打率3割5分3厘と好調な野間

【赤坂英一 赤ペン!!】「今この位置(1位)にいられるのは奇跡ですよ、奇跡。まさか、開幕したころ新井さんと誠也(鈴木)が一緒にいなくなるとは思わなかった。DeNAでいえば、筒香とロペスが抜けたようなものだったんですから」

 広島・東出打撃コーチが、そう言って苦笑していた。それぞれ下半身に故障を抱えていた鈴木が4月18日、新井が5月11日、さらに丸が25日に一軍復帰。ようやく中軸が揃ったものの、まだ楽観はできない。

「誠也はやっと試合に出られるようになれたといっても、スタミナ的にはまだまだです。キャンプをまともにやっていないから、シーズン中に出場しながら体をつくっていかなきゃいけない。本人もよくわかっているでしょう」

 前任者の“優勝請負人”と呼ばれた石井琢朗打撃コーチがヤクルトに移籍し、自分が一軍のメインとなった1年目、こうも打線を組むのに四苦八苦するとは想像もしなかったという。が、その半面、主力の穴を埋める若手や控えの台頭も著しい。中でも、東出コーチを喜ばせているのが、長年伸び悩んでいた野間の大化けだ。

 野間は4年目の今年、鈴木やバティスタらが不在だった間に外野の準レギュラーに定着。足と守備はチーム一との評価が定着していたが、課題だった打撃も打率3割を超え、勝利に貢献できるほどに成長した。

 東出コーチは2年前から、毎日のように野間の早出特打に打撃投手として登板。今年はキャンプから「野間は変わりました。必ず出てくる。琢朗(石井コーチ)さんに言っといてください」と予告していたほど。

「野間の打率が伸びているのは、一軍での慣れや経験が大きい。以前はたまに使われると、当てにいって足で内野安打にすることが多かったけど、最近はしっかりと捉えて外野へはじき返している。ただ、そのうち相手も簡単に打たせてくれなくなる。そのときに対処できるかどうか、勝負はこれからです」

 そう言う東出コーチは、野間のような若手にチャンスを与えるたび「チャンスはピンチだぞ」と言っている。せっかく一軍で抜てきされても、結果を出せなければ二軍落ちさせられかねない。だから常に「チャンスはピンチ」なのだ。これ、首位を走るカープにもあてはまる言葉だろう。