虎に零封負け 巨人蘇る悪夢

2018年05月26日 13時00分

糸井(手前)に一発を浴びた菅野はぼうぜんと打球の行方を追った

 この調子だと今年もセ・リーグは“広島一強”となりそうだ。巨人は25日の阪神戦(甲子園)に0―1で敗れ、今季5度目の零封負け。先発の菅野智之(28)は8回1失点と好投したが、攻撃陣が決定力を欠いた。1年前の同日には、球団史上ワーストの13連敗が始まっただけに不吉な予感が漂う。

 菅野は猛虎打線を4回までパーフェクトに抑えたが、5回一死から糸井に甘く入った変化球をスタンドまで運ばれた。しかし、最少失点で完投負けのエースを責められない。阪神を上回る8安打を放ちながら無得点に終わった攻撃陣に見殺しにされた格好だ。

 由伸監督も「1点はホームランでしょうがないと片付けるのもどうかと思いますが、よく投げたと思います」と菅野をかばいつつ、4タコ2三振に終わったゲレーロについて「(中軸で)何とかしたいというのが、どのチームも考え方は同じだと思う。何とかしてほしい」と渋い表情だった。

 くしくも昨年5月25日、同じ甲子園の阪神戦から悪夢の13連敗が始まった。先発の大竹寛が3回6失点でKOされ、次カードの広島戦は本拠地・東京ドームで3連敗。そのまま突入した交流戦でもなかなかトンネルから抜け出せず、楽天、オリックス、西武にそれぞれ3連敗した。その間には、親会社の読売首脳から現場に指令が飛ぶなど混乱が広がった。

 当時の苦悩は今でも鮮明に残る。球団スタッフは「今だから言えますけど…」と切り出し「あのころはやることなすこと全てがうまく回らなくて、最終的には由緒ある神社から塩を取り寄せ、13連敗した西武戦後のベンチやロッカーなどにまかれました。選手らのユニホームも洗濯する時に、その塩を混ぜて“お清め”したと聞きます。もう塩に頼るぐらいしかないほど追い詰められていました。あんなにつらい思いは、もう誰もしたくありませんよ」と振り返る。

 大連敗の記憶とともに刻まれた「5・25」。この日の試合前には村田ヘッド兼バッテリーコーチが「去年、ここから始まったわけやからな。気をつけんと」と言い、ナインの一人も「覚えてますよ。1年前の今日、13連敗が始まった日ですよね。同じことは繰り返せない」と引きつった表情を見せていた。

 しかし、そんな思いとは裏腹に2連敗で3位に転落した。ノーモア13連敗――。何とか相性のいい甲子園で悪い流れを断ち切っておきたいところだが…。

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