巨人移籍後初完封!山口俊 昨年の泥酔騒動で「日本追放」覚悟していた

2018年05月23日 16時30分

移籍後初完封で勝利を飾った山口俊

 巨人が22日の広島戦(宇都宮)に8―0で快勝し、首位広島との差を3・5差とした。主役は巨人移籍後初完封勝利をマークした山口俊投手(30)だ。自身3連敗中と土俵際だったが、9回133球2安打11奪三振の快投で、チームの勝利に貢献。その裏には一度は日本球界追放を覚悟した男の悲壮な決意があった。

 最後の打者・美間を144キロの直球で見逃し三振に仕留めると山口俊はようやく表情を崩した。「完投にはこだわっていた。その結果が最高の形になった」と自身6度目、巨人で初の完封勝利を振り返った。

 直近2試合で3得点と湿っていたG打線も8得点と爆発。チームに広島から今季2勝目をもたらした右腕に、由伸監督が「2試合連続で完投して持ち味というかタフさを出してくれた。環境に左右されないタフさを持ち合わせている投手だと思います」と目を細めれば、斎藤投手総合コーチは「8回で十分だったけど本人が完投にこだわりがあった」と明かした。

 その山口俊は昨年、泥酔騒動を起こしてから処分が出るまでの謹慎期間中、日本球界追放の可能性まで考えたという。

 山口俊は昨年7月に騒動を起こし、8月18日に球団から出場停止、罰金などの処分を受けた。事件の報告を怠り、球団に多大な迷惑をかけたことで「もう日本で野球はやれない」と覚悟。それでも「このまま野球人生は終われない」と野球への思いは捨てることができず、球団から任意引退などの処分が下った際は「マイナーでも独立でもどこでもいいので米国に行ってテストを受けて練習生から始めようと考えていた」(山口俊)という。

 そんな絶望的な状況の中、巨人で現役続行が可能となったことで「あきらめていたけどもう一度、巨人で野球ができることになった。チームの力になりたい」と山口俊は出場停止期間も復活の日を見据え練習に励んだ。移籍後初完封で今季4完投となったが、4戦すべて地方球場。お立ち台に上がった“地方の鬼”は「ちゃんとした球場でも…ちゃんとした球場じゃないや…あのーすいません(笑い)。ホームゲームでも」と笑いを誘った。

「自分が完投できれば中継ぎの皆さんを休ませることができる」。DeNA時代の2016年に19戦5完投3完封をマークした山口俊は、自慢のスタミナで今後も馬車馬のように働くつもりだ。