中日・松坂大輔投手(37)が巨人にリベンジを果たす。4月30日のDeNA戦(ナゴヤドーム)で4241日ぶりに日本で勝利を挙げた。連勝を懸けて13日の巨人戦(東京ドーム)に先発となるが「(前回)勝ったからといって変わらない。目の前の試合に集中して長いイニングを投げて勝つ」とこれまで通りを強調している。むしろ「前回やられているのでやり返したい気持ちはある」と中日移籍後初登板となった4月5日の試合で黒星をつけられた巨人への対抗心を燃やす。

 今度は敵地・東京ドームでの対戦となるが松坂にとってはむしろ大歓迎。1999年4月7日の日本ハム戦でプロ初登板初勝利を飾ったのを皮切りにレギュラーシーズンで11試合登板して8勝2敗、防御率2.44の好成績を叩き出している。本人は「昔の話。だいぶ時間たったんで」というが心強いデータなのは間違いない。

 データだけでなく投球でも巨人を翻弄するつもりだ。前回のDeNA戦では最速147キロを計測した真っすぐとカットボールを中心にした組み立てで勝利を飾ったが「たまたまスピードが出てただけ。(前回は)カットを軸にしましたが(次は)ゲームに入ってみないと分からない」と不敵に話す。松坂はカット以外にスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォーク、シュートなどとにかく球種が豊富。「試合によって軸は変わってくる。球種は何でも良い」とその日によって投球を変幻させるつもりだ。

 本人にもどんな松坂が出てくるかわからない。スコアラー泣かせの解読不能な“カメレオン投法”で巨人戦勝利をつかむ。