阪神 秋山3勝目の裏に球団の「再・一発屋」阻止策

2018年05月09日 16時30分

8年ぶりの完封勝利を挙げた秋山

 阪神の“再ブレーク右腕”秋山拓巳投手(27)が8日の巨人戦(東京ドーム)で高卒新人イヤーの2010年9月12日のヤクルト戦以来、実に8年ぶりとなる完封勝利。打っても“二刀流”こと、エンゼルス・大谷も顔負けのプロ通算2本目の今季第1号ソロなどマルチ安打で2打点を叩き出し、自身2試合連続の完投で今季3勝目を飾った。

「完封? 自分じゃないみたい。8年ぶりというのは恥ずかしいことですけど、本塁打の出やすい球場で先発の役目を果たせてよかった。本塁打はビックリしました。二刀流? 無理です(笑い)」。新人時代に4勝を挙げながらもその後はイップスに悩まされるなど二軍暮らしが大半…。昨年12勝を挙げて再び期待されるまでになったが、球団も秋山の「再・一発屋」阻止に必死の作戦を展開してきたかいがあった。それが昨年オフからの「副業禁止」だ。

「結果が出ると、すぐにパーティーに出てくれなどの依頼が多くなる。OBも若い選手が断れないことをいいことに、勝手に連れ出しては小遣いを稼がす。それで練習がおろそかになることが多かったんです。でも、去年からそういったOBや関係者を排除。秋山にもしっかりと野球に集中できるような環境にしたんです」(球団幹部)

 確かに実績が乏しい若手が多くのタニマチを持つ先輩OBにものが言えないのは今も昔も同じ。だが、フロントが直接間に入って解決に乗り出したのは異例のことだ。そんな球団の姿勢に秋山も感謝。「僕は7年間も苦労してきたんでこの世界の厳しさは身にしみている」と何度も口にするのも、再び一発屋になって球団に迷惑を掛けるわけにいかないと心底思っているからだ。

 金本監督から「高山、梅野も(打撃を)教わったらいい」とまで称賛された秋山。9年目の苦労人がまさに今の阪神を支えている。