【ニューヨーク26日(日本時間27日)発】ヤンキース田中将大投手(29)とエンゼルスの大谷翔平投手(23)が28日(同29日)、エンゼル・スタジアムで2013年以来、5年ぶりに対戦する。日本だけではなく、全米注目の対決を前に田中は淡々としているが、ヤンキースの若き長距離砲アーロン・ジャッジ外野手(26)は「すごく楽しみだ」と興味津々だ。

 27日(同28日)からは敵地エンゼル・スタジアムで3連戦。大谷もDHで出場予定で、5年ぶりの田中対大谷の対戦は早くも注目を集めている。そんな中、田中は2日後に控えた先発マウンドにに備えブルペンに入り30球を投げた。前回登板で好感触だった速球をやや多めに、内外角へ投げ分ける姿も見られた。

 この日のツインズ戦前、ブーン監督の会見では、日本メディアから大谷について質問があった。指揮官は「大谷? 知らないなあ」と笑いを誘いつつも「直球とスプリットのコンビネーションが素晴らしく、十分に特別な選手になるチャンスを持っている」と、101マイル(約163キロ)右腕を評価。「1号、2号本塁打を打った試合は生で見ていたが、センターから逆方向に打てるパワーもすごい。エンゼルスは投手としても野手としても特別な選手を獲得したね」と打者・大谷も絶賛した。

 当然、ヤンキースナインも二刀流に注目しているが、打者・大谷の“生バッティング”を誰よりも楽しみにしているのは、この日で26歳の誕生日を迎えたジャッジだ。

 昨季52本塁打を放ち、大ブレークしたジャッジは今季も好調を維持している。この日は2打数無安打2四球だったが、打率3割3分7厘、7本塁打、17打点。メジャーでは強打者の指定席である「2番」に座り、チームを引っ張っている。打者・大谷をどう見ているのか。

「(大谷の打撃は)何度かビデオで見たよ。彼は素晴らしいスイングを持っているね。しかも、ものすごく若い。足も速い」と語ると、こう続けた。

「(ビデオを見て)とてもエキサイトして、コール・カルフーンなど、彼(大谷)のチームメートの何人かと話をしたんだよ。僕が『大谷って本物だな』って言ったら『ああ、本物だ。打てるし、100マイル(約161キロ)投げられるし、素晴らしいピッチャーだ』って」

 大谷の打撃の長所はどこか。ジャッジは「スイングはまだ直接見てないけど」と前置きしつつ、「下半身を上手に使っているし、ヒッティングゾーンに長くいる。そこに長くいればヒットを量産できて成功につながるけど、これまで見た大谷がまさにそれ。しかもそれをずっと続けている」と解説した。そして「すごく楽しみだ。早く見てみたいよ」と目を輝かせた。

 トラウト、プホルスとメジャーを代表する強打者とチームメートで、6日(同7日)のアスレチックス戦で137メートルの特大弾を放っている大谷とはいえ、150・8メートルの昨季のメジャー最長弾を放ったジャッジの飛距離と打球の速度には驚くだろう。田中―大谷の直接対決がスポットライトを浴びているが、ジャッジとのバトルも注目だ。