【ニューヨーク発】ヤンキースがピリッとしない。17日(日本時間18日)のマーリンズ戦に先発した田中将大投手(29)は5回7失点(自責点6)で2敗目(2勝)を喫した。味方の攻守にわたるミスも目立ち、1―9で大敗した。昨季、快進撃した主力と万全の補強で高い前評判のなかスタートし、現時点で8勝8敗の勝率5割でア・リーグ東地区3位だが、首位のレッドソックスとは6ゲーム差。2位のブルージェイズには3ゲーム差とまさかの低空飛行だ。

 前日の試合後、キャッシュマンGMは「我々は、選手の負傷と『プア・パフォーマンス(ひどいプレー)』に直面している。明白なのは、もっといい野球をしなければいけないということだ」とため息をつくと、足早に球場を後にした。

 低迷の原因の一つが、昨季59本塁打でナ・リーグMVPに輝いたスタントンの大不振。前日も4打数無安打2三振で打率2割を切った(1割9分7厘)ことで、ブーン監督も3番からの打順降格を示唆した。さらにチーム失策数も17とメジャーワースト2位。前日も2失策で田中の足を引っ張った。

 投手陣にも誤算が生じている。19日(同20日)にもベテラン左腕サバシアが故障者リスト(DL)から復帰するが、今後の連戦に備え先発要員として昇格させたばかりのセサが、救援登板した前日、左脇腹痛を訴えDL入り。中継ぎ陣もタフネス右腕のカンリーが右肩の腱を痛めてDL入り。昨年まで4年連続オールスター戦出場のセットアッパー、ベタンセスも7試合で防御率7・04と信用を失っている。

 ブーン監督は「なかなか思うようなゲームができないなか、勝率5割なのだから。これからいい方向に向かうことを確信している」と前向きに語ってはいるが…。ふがいないチームにファンのストレスはたまる一方だ。