【ニューヨーク発】ヤンキースの田中将大投手(29)は17日(日本時間18日)、本拠地でのマーリンズ戦に先発。初回から失点した右腕は5回に4試合連続被弾となる3ランを浴び、5回7失点で降板した。

 前回登板のレッドソックス戦は2勝目を挙げながら5回6失点と不満の残る内容だった右腕だが、実は登板ごとに球団記録を更新している。2014年の初登板から今季ここまでの3試合を含め、計108試合で奪った三振数は657。これは球団史上最多で、メジャー史上17番目だという。

 制球力でも驚くべきデータが。投手の能力、特に制球力の良さを示す数値として、奪三振数を与四球数で割った「K/BB」という項目がある。田中は、657三振で127四球で「5・17」。これは1900年以降、500イニング以上投げた投手ではトップ。ちなみに2位はレッドソックスの左腕セールの5・14だ。

 初回、いきなりつかまった。先頭のディートリッチに真ん中高めの直球を右前打されると、続くロハスを歩かせた。無死一、二塁で打席は昨年のチームメート・カストロ。4球目の外角低めのスライダーをバットの先で拾われで左前に運ばれ先制点を許した。さらに4番ボアに左前打で満塁とされたところで5番リアルミュートの遊ゴロを遊撃手が一塁へ悪送球。これで2者が生還し3失点となった。

 なおも無死一、二塁とピンチが続いたが、アンダーソンを初球外角スライダーで遊併殺打に仕留めると、テリスもスプリットで二ゴロに打ち取り、3失点で終えた。

 2回は守備に足を引っ張られた。先頭の8番メイビンは2球目のスライダーをバント。これを正捕手サンチェスが悪送球し、走者は二塁に達した(判定は捕内野安打)。続くシャックを一ゴロに仕留め一死三塁。1番ディートリッチは甘く入った外角のスプリットを引っかけ二遊間に転がしたが、二塁手のスタートが送れて中前打となり、さらに1点を追加された。なおも一死一塁でロハスを迎えたが、外角スライダーで遊併殺打に抑え、1失点で終えた。

 3回、カストロを真ん中スプリットでこの日最初の空振り三振を奪うと、ボアの打球は一塁線へ鋭い当たり。これをオースティンが横っ飛びで好捕し一ゴロとした。続くリアルミュートは真ん中スプリットで空振り三振に打ち取り、三者凡退に抑えた。4回は一死後テリスに左翼線二塁打を許したが、後続を抑えて無失点で切り抜けた。5回は二死無走者から内野安打と四球で走者をためて、リアルミュートに3ランを打たれた。

 田中は5回83球を投げ、8安打5奪三振3四死球で降板した。