【フロリダ州タンパ発】ヤンキース田中将大投手(29)は11日(日本時間12日)、チーム本隊が遠征で、メイン球場が使えないため、残留した一部選手とともに近くのマイナー施設で体を動かした。オープン戦2度目の登板となる、本拠地でのツインズ戦を12日(同13日)に控えた右腕は、午前9時過ぎにグラウンドに姿を見せるとキャッチボール、ダッシュなどで調整した。およそ30分ほどでグラウンドを後にしたが、シーズン中に見せる登板前日のルーティンそのものだった。

 いよいよ実戦モードだ。ここまで結果にこだわらず、テーマを持って試合や投球練習に臨んできたが、このマウンドから打者との勝負に集中していく。田中は「もう確認とかではない。実戦モード…。そういうことですね。バッターとの勝負もしっかりしていくことになっていくだろうし。より実戦的な(配球の)組み立てをしていきたいですよね」と表情を引き締めた。

 マウンドだけではない。登板間の調整も、シーズン中のルーティンとなる。「(ここから)シーズン中と変わらないんですけど、出た課題を次の登板までに、また出た課題を…。その繰り返しなんで。シーズンモード、まあそうですね」と田中。中4、5日の間隔で行われる反省と準備。シーズン中に繰り返される生活サイクルをスタートさせる。

 今回の登板を含め、オープン戦登板は3試合ほど。昨季の14勝右腕、セベリーノとの開幕投手争いはここからが本番だ。「いろんな部分で、シーズンに近づくステップになればいいかなとは思います」と静かに語った背番号19。“2018年バージョン”の一端を披露する。どんな投球を見せてくれるか。