【マサチューセッツ州ボストン25日(日本時間26日)発】米大リーグ公式サイトは、ヤンキースの今季の予算が残り1500万ドル(約16億4000万円)ほどという関係者の話を紹介し、これに伴いドジャースからFAになったダルビッシュ有投手(31)の獲得をイメージすることは困難であると指摘した。

 ヤンキースは今オフ、毎年続いているぜいたく税の支払いを回避するため、チーム総年俸をボーダーラインの1億9700万ドル(約215億5000万円)以下になるよう調整しているとされている。現時点の年俸総額は1億6200万ドル(約177億4000万円)ほどだが、新労使協定によると出来高、保険なども対象となっているため、残り1500万ドルだという。米メディアはダルビッシュの希望は3000万ドル(約32億8000万円)としている。

 ダルビッシュについて前日にフィリーズが興味を示していると報じられ、21日(同22日)には米国でブルワーズが契約オファーを出したと伝えられた。それでも合意に関する情報が出てこないのは、条件面で大きな開きがあるからだろう。

 現時点で有力視されているのはツインズとカブス。特にカブスは、エプスタイン球団社長とホイヤーGMが自らダルビッシュの自宅があるテキサス州まで出向き、通訳なしで3時間半にわたって会談するなど獲得への思いは強い。

 一方、ダルビッシュも、ここ数年、ポストシーズンの常連となっているカブスに良い印象を受けているのは間違いない。ハイテク化した本拠地リグリー・フィールド、アリゾナ州メサのキャンプ施設はジムなどが充実しておりハード面は完璧。また、グリム、ヘンドリックス、エドワーズの3投手、元女房役のジメネスらレンジャーズ時代のチームメートもいる。

 球団、代理人が年俸総額、契約年数を巡り大詰めの交渉を行っている模様。どうなるか。