ヤンキース田中将大投手(29)が25日、“もう一人の恩師”野村克也氏(82)を気遣った。

 この日まで仙台で自主トレだったため、昨年12月に亡くなった野村沙知代さん(享年85)のお別れの会には出席できなかった。弔電を送り、お悔やみの気持ちを伝えたが、やはり気がかりなのは、今もなお「監督」と呼ぶ克也氏のことだった。

 昨年、沙知代さんの訃報を受け「感謝しかないですね」と語った一方で「監督が今、本当に心配ですね」と、残された克也氏を気遣った。それから1か月以上が経過したが、克也氏はいまだ深い悲しみから立ち直れないままだ。

「僕なんかには推し量れないほど、それは…亡くなったことによって気持ちはあるでしょうから。それ以上、それ以外のことはなかなか言えないですよね」と愛妻を失った恩師の悲しみをおもんぱかった田中は「あれから(自分の)思いは変わらないですよ。沙知代さんが亡くなられたときに言ったこと、それは変わらないですよ」と心配していた。

 ちなみにこの日は、ブルペンに入り35球。うち13球は今年初めて捕手が座った状態で変化球を交えて投げた。「(ブルペンは)例年通り、普通です。ただもう感覚的にいっただけです」と語り、順調さをうかがわせた。