全米野球記者協会(BBWAA)は20日(日本時間21日)、2018年の米野球殿堂入り選手の候補者33人を発表し、ヤンキース時代の2009年のワールドシリーズ(WS)でMVPに輝いた松井秀喜氏(43)ら19人が新たに候補入りした。松井氏は03年にFAでヤンキースに入団し、メジャー通算10年で1253安打を放ち、打率2割8分2厘、175本塁打、760打点。100打点以上を4度記録している。日本人選手が候補入りしたのは14年の野茂英雄氏に続いて2人目、野手では初だ。

 殿堂入りは原則としてメジャーで10年以上プレーし、引退後5年が経過した選手が候補となり、BBWAAに在籍10年以上の記者による投票で75%以上の得票が必要。得票率が5%以上あれば、最長10年間は候補に残るが、5%未満なら翌年から資格を失う。野茂氏は得票率1・1%(6票)で1年で資格を失った。松井氏も強烈な印象を残したが、記録から見れば厳しいだろう。

 殿堂入りが期待される候補は今年の得票率が74%とあと一歩だった通算601セーブのトレバー・ホフマン氏と71・7%の通算494本塁打のウラジミール・ゲレロ氏。新たにブレーブス一筋19年、通算2726安打、468本塁打、1623打点のチッパー・ジョーンズ氏、メジャー通算602本塁打のジム・トーミ氏、ゴールドグラブ賞11度、通算2877安打の名遊撃手、オマー・ビスケル氏、13、14年に楽天でプレーし、初の日本一に貢献した通算434本塁打のアンドリュー・ジョーンズ氏、通算269勝、メジャー最年長勝利記録(49歳180日)を持つジェイミー・モイヤー氏らが名を連ねた。

 薬物疑惑が指摘されるメジャー最多の通算762本塁打のバリー・ボンズ氏、通算354勝のロジャー・クレメンス氏はそれぞれ53・8%、54・1%と得票率を伸ばしており、注目される。

 結果は来年1月24日(同25日)に発表される。