【マサチューセッツ州ボストン7日(日本時間8日)発】ブルージェイズ、フィリーズなどで活躍し、サイ・ヤング賞を2度受賞したロイ・ハラデー氏(40)が、フロリダ州タンパ近郊のメキシコ湾で飛行機事故のために死亡した。

 CNNなど米メディアが報じたところによると、ハラデー氏は7日(同8日)に2人乗りの小さな飛行機を1人で操縦していたが、海面にクラッシュし、機体が逆さまになっているところを現地警察に発見されたという。大リーグ公式サイトなどはこの悲報を大きく取り上げている。

 ハラデー氏は1998年にメジャーデビュー。2013年シーズン後に引退するまで416試合に登板し、203勝105敗、防御率3・38の成績を残した。2度目のサイ・ヤング賞に輝いた10年には5月29日のマーリンズ戦でメジャー史上20人目となる完全試合、10月6日に行われたレッズとの地区シリーズ初戦ではノーヒットノーランを達成。年間2度のノーヒッターは同史上5人目の快挙で、メジャー史に残る右腕だった。

 また、松井秀喜氏がメジャーの公式戦で初めて対戦した相手でもある。ヤンキースデビュー戦となった03年シーズン開幕戦(対ブルージェイズ)に「5番・左翼」で先発出場し、初回にハラデーから左翼前へ初打席・初安打・初打点を記録。その後も両者は何度も名勝負を演じている。

 松井氏はかつて「メジャーに行った時、一番驚いて苦労した投手」としてハラデー氏の名を挙げていた。レギュラーシーズンでメジャー通算175本塁打の松井氏。対戦投手別(139人)ではハラデー氏からの4本が最高だったが、最初の4年間は1本も打てず、5年目にようやく本塁打を打てた経緯がある。

 あまりにも突然の訃報に松井氏も大きなショックを受けているだろう。