【テキサス州ヒューストン27日(日本時間28日)発】ワールドシリーズ(WS)は1勝1敗で第3戦を迎え、ドジャースのダルビッシュ有投手(31)がアストロズの強力打線に対して先発登板した。

 ア・リーグ優勝のアストロズはナ・リーグ時代の2005年にWS初出場を果たして以来、今回が2度目。前回は一勝もできずに敗れたが、25日(同26日)の第2戦に延長11回の激闘を制してWS初勝利を飾り地元ヒューストンに戻ってきたこともあり、街は盛り上がっている。

 アストロズの本拠地ミニッツメイド・パークはダウンタウンのあまり治安が良くない外れにある。球場周辺は一般車をシャットアウトし厳戒態勢だ。そんな一角に古い教会があり、その向かいに1台の霊きゅう車が止まり、「ドジャース様ご予約」の垂れ幕が掲げられた。その傍らには優勝決定シリーズで葬ったヤンキースの墓が作られていた。こんなディスプレーをして、逆に墓穴を掘らなければいいのだが…。

 一方、各メディアはダルビッシュの今後に関する話題で持ちきりだ。ロサンゼルス・タイムズ紙はシーズン後にFAになることに触れ「あまりにいいピッチングを見せたことでダルビッシュはドジャースに戻るチャンスを妨害しているかもしれない。彼は今、長期契約を結ぶ投手に上り詰めたが、ドジャースは投手と長期契約を結びたがらないから」と指摘。ESPNも「このシリーズで1試合か2試合、いい投球が見せられれば、ドジャースファンがいい投手を得られたんだって説得することができるかもしれない」とした。

 そんな中、決戦のマウンドに立った右腕は初回、先頭のスプリンガーに左中間二塁打を許すも三ゴロ、中飛、遊ゴロと後続を打ち取り無失点。しかし2回、元DeNAのグリエルに左越えソロ本塁打を浴びる。さらに左線二塁打、四球、中越え二塁打、中前打、右前打、中越え二塁打と大炎上。1回2/3、4失点でKOされた。