ヤンキース田中 7回8K零封快投の裏

2017年10月20日 12時00分

第5戦で快投を演じた田中に辛口メディアも脱帽した(ロイター=USA TODAY Sports)

【テキサス州ヒューストン19日(日本時間20日)発】アストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦(7回戦制)に勝利し、3勝2敗でワールドシリーズ進出に王手をかけたヤンキースが、午後のチャーター機でニューヨークから最終決戦の地・ヒューストンに到着した。田中将大投手(28)の渾身の7回無失点ピッチングから一夜明け、辛口ニューヨーク・メディアも大きく取り上げたが、快投の裏には強力なアストロズ打線を丸裸にする007部隊の存在があった。

 激闘が続くヤンキースはこの日、全体練習はなし。一部を除き多くのナインは休養となった。

 前日は、田中がこのポストシーズンで2度目となる7回無失点の力投。これは球団史上でも過去2人しか記録しておらず、まさしく「エース」の劇的な投球だった。

 地元メディアも当然、そのマウンドを大々的に取り上げた。デーリー・ニューズ紙(電子版)は「田中がついにチームが常に望んできた投球を披露した」とたたえればニューズ・デー紙(電子版)でも「田中が大一番で再び進歩を遂げ、ヤンキースが第5戦でアストロズをリードした」の見出しで報じた。

 そんななか「ヤンキース投手陣の成功の陰の立役者」(ニューヨーク・ポスト紙電子版)、「ヤンキースがポストシーズンを戦うための秘密兵器」(nj.com)など、ここまでの戦いぶりの“舞台裏”を報じたメディアもある。記事によると、9月中旬からポストシーズンでの対戦が予想されるチームに複数のスカウトを派遣し、各打者のデータ収集と対策を練ってきたという。

 確かに、アストロズ打線はレギュラーシーズンのチーム打率が2割8分2厘、打点も854点とメジャー30球団トップ。本塁打数も238本で同2位という超強力打線だ。これを5試合でわずか9失点に抑え込んでいるのだから、投手陣の実力もさることながらその分析力も評価されるべきだ。ジラルディ監督もニューヨーク・ポスト紙の取材に「ラリー(ロスチャイルド投手コーチ)とひと月にわたって調査したスカウトがガッチリ手を組み作り上げたものを、バッテリーが実行してくれた」とその成果を認めている。

 すでにワールドシリーズに備え、ドジャース、カブスそれぞれに2人ずつスカウトを派遣しているというヤンキース。そのデータを生かすまで、あと1勝だ。