【ニューヨーク3日(日本時間4日)発】ヤンキース・田中将大投手(28)は登板翌日とあってグラウンドには姿を見せず、室内での調整に充てた。

 2日(同3日)のレッドソックス戦では7回0/3を5安打1失点の好投で11勝目(10敗)を挙げた。この勝利で日本人投手として最速となるメジャー通算101試合目の登板で50勝(26敗)をマークした。

 宝刀スライダーの動きに不満ながらも低めに丁寧に集め、適時打は許さず。失点は6回一死三塁での暴投だった。節目の白星を首位攻防戦で達成したが、試合後の田中は「(達成するのが)遅かったですね。良くないピッチングが続いた時期があったから、そういう意味で」と悔しそうに振り返った。

 一夜明けたこの日、ニューヨークの地元メディアは大事な一戦での右腕の好投を大いにたたえた。ニューヨーク・ポスト紙(電子版)は「田中がまたもエース級のパフォーマンスを演じ、金曜日(現地時間1日)のみじめな敗戦を帳消しにした」と試合をリポート。コラムでは「もしヤンキースがワイルドカード・ゲームを戦うことになれば、驚くべき先発投手の選択になるかもしれない」との見出しで、「田中は大舞台でチームが球を託したい男によみがえった」と絶賛した。

 デーリー・ニューズ紙(電子版)も「田中は以前のような支配的な投球を取り戻した」と高評価し、「田中の復活はもしヤンキースが地区優勝を逃した場合、誰がワイルドカード・ゲームで先発するべきかという興味深い問題を浮上させた」と好投を大歓迎。ニューズデー紙(電子版)は「間違いなくチームのエースだった過去3シーズンの田中が再び戻ってきた」と褒めた。

 右肩の炎症から復帰して3連勝の田中。レギュラーシーズン残り1か月をこのまま好調な状態で突っ走り、チームをプレーオフ出場へ導く。