【カナダ・トロント発】ヤンキースの田中将大投手(28)は9日(日本時間10日)、敵地でのブルージェイズ戦に先発し、4回0/3を1本塁打を含む2安打3失点(自責点2)、2三振5四球で9勝目はならなかった。5四球はメジャー移籍後ワースト。打者20人に88球投げた。6番・左翼で出場した青木宣親外野手(35)とは今季初対戦。二ゴロ(打点1)、中飛と2打数無安打に抑えた。チームは11―5で勝った。

 初回、先頭バティスタは7球目のスライダーで一飛。2番ドナルドソンにもファウルで粘られ、フルカウントからの8球目、スライダーで三ゴロ。3番スモークはカウント2―2からスライダーで空振り三振。20球を要したが三者凡退。

 2回に味方打線がサンチェス、T・フレージャーの連続ソロで2点を援護。直後の2回裏は先頭ピアースを四球で歩かせると、続くピラーに左翼線へ二塁打。ここで6番・青木を1ボールから二ゴロで打ち取ったが、三塁走者は生還してなお一死三塁。7番バーニーは三ゴロ。挟殺プレーが乱れたが、最後は田中がタッチアウト。8番ゴーインズの中前に抜けようかという痛烈なゴロを田中が好捕。1失点で切り抜けた。

 グリゴリアスのソロ弾で3―1と再びリードを2点に広げた3回は先頭ロペスを打撃妨害で出塁を許す。バティスタは捕邪飛に打ち取ったものの、連続四球で一死満塁。ピアースに右翼へ犠飛を打たれ2点目を失った。ピラーを捕邪飛に打ち取った。

 4回は先頭・青木は中飛、続くバーニーは中直で二死を取ったが、ゴーインズは微妙な判定で四球。ロペスはカーブで空振り三振。

 2本の適時打で6―2と4点リードした5回は先頭バティスタにカウント1―1からシュート回転で内角に入ったスプリットを左翼席に叩き込まれた。今季28本目の被弾だ。続くドナルドソンに2球ボールが続いたところでロスチャイルド投手コーチがマウンドへ。3球目、4球目も外れ、この日5個目の四球を与えると、ジラルディ監督は交代を告げた。田中は厳しい表情でベンチへ戻った。

 球審の判定が厳しかったとはいえ、5四球は多すぎる。ベンチに制球が定まっていないと判断されても仕方がない。不満の残る投球だった。次の先発で取り返す。