【ニューヨーク19日(日本時間20日)発】ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは電話会見を行い、メディアからの質問に答えた。その中で先発7戦勝ちなしで、プロ入り後自己ワーストとなる6連敗中の田中将大投手(28)についても言及した。

 ヤンキースはこの日、試合がなく、西海岸遠征を1勝6敗で終えて未明に地元ニューヨークへ戻った。キャッシュマンGMは「今回の遠征で建設的なことは何もなかった。遠征終了が唯一ポジティブなこと」と自虐的に不満を明かした。故障者の続出でチーム編成にも悩まされている。

 田中についてはどうか。連敗ストッパーを期待されながら、17日(同18日)のアスレチックス戦で初回に先頭打者弾を浴びるなど3本塁打打たれて4回5失点でKO。米メディアは再び故障を疑った。だが、キャッシュマンGMは「疾患はない。田中はハードに投げている」と否定した。

 もっとも田中の不調の原因は相変わらず不明。投球フォームの修正や、投球板の踏み位置変更など、毎回のように試みているが目に見える効果は出ていない。「ただ一つ言えるのは、悪い結果になっているということ。ケガの兆候はないし、肉体的に彼を不安にさせているものもない。不調を克服するのは彼と我々の責務だ」とキャッシュマンGMは復調を待つ方針を示した。しかし、チームは現在、6連敗でア・リーグ東地区首位争いで2位レッドソックスにゲーム差なしに詰め寄られている。そんなに余裕はなさそうだが…。

 田中の次回登板は、先発ローテーション通りなら中5日で23日(同24日)に本拠地で行われるレンジャーズ戦。すでに先発が発表されているダルビッシュ有投手(30)とのメジャー初対決が濃厚だ。先輩との投げ合いを復調のきっかけにしたいところだ。