【カリフォルニア州アナハイム14日(日本時間15日)発】ヤンキースの田中将大投手(28)の完全復活待ったなしだ。田中はプロ入り後自己ワーストの5連敗で6試合白星なしと苦しんでいるが、その間、先発ローテーションを支えていたベテラン左腕CC・サバシア投手(36)が前日のエンゼルス戦の4回に左足太ももを痛めて降板。故障者リスト(DL)に入る見込みだ。

 サバシアは今季これまで13試合に先発して7勝2敗、防御率3・46。前日の試合を含めて最近6試合は特に好調で、5勝0敗、防御率0・99と相手打線を圧倒し、田中をカバーしていた。

 サバシアの代役は11日(同12日)に先発したチャド・グリーン投手(26)が有力と見られるが、マイナーからチャンス・アダムス投手(22)ら有望な若手を昇格させる可能性もある。だがチームにとって新たな戦力に期待する以上に、田中の早期復調が何よりも重要だ。

 田中は12日(同13日)のエンゼルス戦で白星こそ付かなかったが、6回2/3を3失点(自責点1)と復調の兆しを見せた。ロスチャイルド投手コーチは前日の試合前に「球を離すときの腕の位置が非常に良かったので、腕を振るスピードが増して球に切れが出て、ストライクゾーンの近くに来てから変化して外へ逃げていった」と満足顔だ。

 田中の次回登板は17日(同18日)の敵地でのアスレチックス戦と発表されているが、ジラルディ監督はこの日、1日ずらして中5日で18日(同19日)にする可能性を示唆した。サバシアの離脱濃厚で右腕にかかるプレッシャー、期待は大きくなるだろう。アスレチックスとは5月26日(同27日)の対戦で負け投手になったものの、7回1/3を5安打1失点、メジャー自己最多の13三振を奪っている。今度は白星という明確な結果を出す。