【ニューヨーク24日(日本時間25日)発】ヤンキースの田中将大投手(28)は、登板予定の25日(同26日)のロイヤルズ戦に備えて軽めに調整した。今回は中4日での登板ということでグラウンドでの練習では平地での立ち投げをせずキャッチボールを長めに行い、敏しょう性を鍛えるトレーニングなどをこなしてクラブハウスへ引き揚げた。

 田中は14日(同15日)のアストロズ戦は1回2/38失点、20日(同21日)のレイズ戦は3回0/36失点で連続KOされている。ロイヤルズ戦はこれまでになく大事なマウンドだ。右腕は登板前日の定例会見で「間違いなくこの2登板はキャリアの中で最も悪かった。必ず乗り越えなきゃいけないし、乗り越えられると思って自分でやってます。なかなか失った信頼をすぐに取り返すことは難しい。相手打者としっかり勝負して抑えたい」と巻き返しを誓った。

 精神的にも追い込まれた。「そりゃいろいろと考えるし、僕も人間ですから気がめいるときはあります」と心境を明かしこう続けた。「でもマウンドに上がれば関係ないです。そんな気持ちを持ってマウンドに上がること自体がいろんな方に失礼だと思います。やるべきことは自分の中でもちろんあるわけですから」

 ロイヤルズ戦は2試合に先発して勝ち負けなしの防御率6.00と相性は良くない。「対戦が多いチームではないので、あまり自分で先入観を持たずに、映像やデータはもちろん踏まえます。そこばっかりで頭でっかちにならないように、自分の当日の状態とも照らし合わせながら投げていけたらと思います」

 マウンドに上がるとできるだけ長い回を投げるように心掛ける田中だが、今回はそうも言っていられない。「2試合で5イニング投げられてないですから。一人ひとりやっていくだけです」。3試合連続の失敗は許されない。右腕は背水の陣で臨む。