【ニューヨーク23日(日本時間24日)発】2試合連続序盤でKOされているヤンキースの田中将大投手(28)は次回登板予定の25日(同26日)のロイヤルズ戦に備えて本拠地ヤンキー・スタジアムでブルペン入り。速球とスプリットを中心に28球投げた。

 田中はブルペンへ入る前に入念なキャッチボールと遠投でウオーミングアップ。ロスチャイルド投手コーチと3分ほど話してから投球練習を開始した。ノーワインドアップで10球、セットポジションで7球、再びノーワインドアップに戻って11球投げた。

 悩みの色が濃い田中に対し、ロスチャイルド・コーチはいろいろと変えるのではなく原点に戻れと助言。右腕はそれを受け入れて調整している。“原点に戻れ”とは具体的にどんなことなのか。

 ロスチャイルド・コーチは「フォーシームの質を高めること。それによって(ほぼ同じ投げ方の)スプリットのキレも復活して安定感を取り戻すだろう」と説明。「フォームの修正はうまくいっていると思うので、どうすれば最良の状態になるかをよりコミュニケーションを取って話し合っていきたい。その意味で今日のブルペンは良かったと思う」とも話した。

 田中はここ2試合、4回2/3で16安打、7本塁打、14失点とメジャー移籍後最悪の状態。精神的に追い詰められていると思われる。ロスチャイルド・コーチは「彼はメンタル的に強いし、状況をしっかり理解している。すべてが良い方へ向かってほしい」と気遣う。正念場となるロイヤルズ戦については「彼にとっても我々にとっても大事な試合になる。今後へ向けての布石になるといい」と期待を寄せる。エースは応えることはできるか。