【ニューヨーク発】快投から一夜明け、ニューヨークの地元各紙はヤンキースのエースを手放しで褒めた。田中将大投手(28)は27日(日本時間28日)に敵地で行われたレッドソックス戦に先発し、2014年5月14日のメッツ戦以来、3年ぶり2度目の完封で3勝目(1敗)を挙げた。わずか97球、3安打無四球で3三振。相手先発の左腕セールに投げ勝った。

 初回、先頭ペドロイアにいきなり3ボールとなったが、カウント3―1から一ゴロに打ち取ると波に乗った。ボールを低めに集め、打たせて取った。97球中ストライクは72球でゴロアウトは15を数えた。先頭打者を出したのは2回と5回の2度。走者を二塁に進めたのは1度だけ。6回以降は“完全”。ヤンキース投手のフェンウェイ・パークでの完封は02年8月28日のメジャー通算270勝のムシナー以来だ。

 ニューヨーク・ポスト紙は「もし木曜夜の田中がベストでないなら、ヤンキースのエースはそのうちノーヒッターを達成するしかない」、デーリー・ニューズ紙は「開幕戦で最悪のスタートを切った田中が、間違いなく17年で最も支配的なパフォーマンスにより自身2度目のシャットアウト勝ち」とともに大絶賛だ。

 また、ニューズ・デー紙はヤンキースのジラルディ監督の「この球場でこの打線を相手に私が今まで見たパフォーマンスの中で最高だった」との試合後のコメントを引用し、「レッドソックスのセールも素晴らしい投球をしたが、田中がそれを上回った」と賛辞を贈った。ニューヨーク・タイムズ紙は「田中はセールを相手に一つもミスを許されないことを知っていた。そして完封で投げ勝った」。エース対決を制した田中のすごさを強調した。