【フロリダ州発】ニューヨーク・メディアは28日(日本時間29日)、一斉にヤンキースの田中将大投手(27)への失望感を表した。前日の敵地アストロズ戦に先発したエースが5回4失点で3敗目(7勝)を喫し、チームの連勝を3で止めたからだ。

 ニューヨーク・ポスト紙はアストロズ戦を「ヤンキースはア・リーグ東地区で浮上のチャンスを悔しい敗戦で失敗した」とのタイトルでリポート。田中が3回に失った3点は、コレラの適時打、ラスマス2点弾はともに甘いスプリットを打たれたもの。同紙は「エースの田中はスプリットに普段のキレがなく丸裸にされた」と伝えた。

 デーリー・ニューズ紙は「田中がヤンキースの連勝を途切れさせた」と流れを断ち切ったとバッサリ、ニューズデー紙も「田中はマウンドでもがき苦しみ、ヤンキース打線のバットは空を切った」と敗因の一つに右腕の不調を挙げた。さらにニューヨーク・タイムズ紙は「(ア・リーグ東地区)上位3球団が負けるというまれなときに、エースの田中がマウンドに上がっていたのに」と残念がった。

 地元メディアが落胆する中、大事な試合で白星を挙げることができず一番がっかりしているのは田中本人。地区優勝、プレーオフ進出へ向けて、ヤンキースはまだ白旗を掲げたわけではない。次回の登板では必ずチームに勝利をもたらす、それがエースだ。