【ニューヨーク15日(日本時間16日)発】ヤンキースの田中将大投手(27)は、後半戦で最初の登板となる17日(同18日)のレッドソックス戦に備え、ブルペンで投球練習をした。ノーワインドアップで12球、セットポジションで11球、全球種を交えて計23球。田中は休養日だった前日も球場を訪れ、調整したという。



 メジャーの後半戦はこの日からスタート。ヤンキースは前半戦を44勝44敗の勝率5割で折り返した。ジョー・ジラルディ監督は試合前の記者会見で、チームがプレーオフ戦線に生き残るための3つのポイントを挙げた。

  指揮官が真っ先にあげたのは、田中を含めた先発投手陣の安定した投球だ。ヤンキース先発陣の防御率は4・81でア・リーグ11位と低調だ。田中を除くと同5・28と目を覆いたくなる。田中を軸とする先発陣の奮起なくして浮上はありえない。

  2つ目は中継ぎ陣の奮起。勝ち試合に登板するベタンセス、ミラー、チャプマン以外の救援陣に指揮官はステップアップを求める。鉄壁トリオを除く救援陣の防御率は4・91。中継ぎの踏ん張りが不可欠だ。

 最後は得点力のアップだ。今季のヤンキース打線は1試合平均4・22得点で、ア・リーグ11位。昨年は4・72でリーグ2位だった。ヤンキースらしい一発攻勢が今年は影を潜めた。テシェイラ、ロドリゲスのベテラン大砲が不振から脱出するのを待つしかないようだ。

 ヤンキースはア・リーグ東地区2位のレッドソックスとの3連戦後、オリオールズ(同東地区1位)と4連戦、ジャイアンツ(ナ西地区1位)と3連戦と本拠地で10試合、さらに敵地でアストロズ(ア西地区2位)3連戦と強敵相手が続く。この13連戦が今季の命運を握っているといっても過言ではない。3試合の登板が予想される田中は3連勝が義務だ。