松井秀喜氏「フリー打撃やらない」発言のワケ

2016年01月06日 06時00分

2014年の宮崎キャンプで臨時コーチを務めた松井氏

 ヤンキース、巨人などで活躍した松井秀喜氏(41=現ヤンキースGM特別アドバイザー)が4日、地元の石川・能美市内で行われた「第11回松井秀喜旗争奪学童野球大会」の表彰式に出席した。後輩の高橋由伸監督(40)から要望されている巨人の宮崎春季キャンプで雄姿を見ることができるのは間違いないが、注目のフリー打撃実演について明言を避けた。その理由は…。

 球児たちを前にマイクを握った松井氏は「野球を続け、これからも頑張ろうという気持ちを忘れずにいてほしい」と熱いメッセージを送った。しかし、イベント終了後に応じた取材では、巨人の春季キャンプに関する質問に対して全般的に一歩引いたような印象だ。

 2014年春の宮崎で臨時コーチを務めた際に披露したフリー打撃については「やらない」と苦笑いしながら否定。同じく、その当時のキャンプで務めた打撃投手には「2年前はダイエットの一環。自分が汗をかく必要があると思えば、投げるかもしれない」と2年ぶりの復活登板に含みを持たせたかと思いきや「今は(やらなくて)いいかなと思う」とも。さらに「ノックはもうしないよ。ヘタクソと分かった」と半ば自虐的に言い切った。

 松井氏は由伸監督の就任直後に「かばん持ち以外ならやりますよ」と全面協力を約束していた。それがなぜ、ここに来て消極的な発言を口にし始めているのか? 理由についてメジャー関係者は「所属先のヤンキースからストップがかかっているようだ」と打ち明け、こう続けた。

「松井氏は2年前に巨人とヤンキースのキャンプを掛け持ちしたが、その際に宮崎でフリー打撃や打撃投手などフル稼働し過ぎて疲労が蓄積し、体が悲鳴を上げてしまった。今年もヤンキースは松井氏を2月下旬スタートのキャンプに招く予定だけに、その前に巨人のキャンプでパンクさせるわけにはいかないと『オーバーワークは控えるように』と本人にクギを刺していると聞いた」

 実際、14年のキャンプでは13日間で打撃投手として8度マウンドに上がり、計1023球を投げた。フリー打撃を披露したのは1度だけだったが、ファンの期待を裏切ることがないようにバットを振り込んだのは想像に難くない。22スイングで柵越え5本は見事だった。人生初の外野ノックにも挑戦。臨時コーチ最終日の13日は一軍の練習終了後、二軍の打撃練習を最後まで見守った。

 ただ、サービス精神旺盛な松井氏のことだ。後輩の由伸監督から猛プッシュされれば、案外アッサリと“禁”を破ってしまうかもしれない。いずれにせよ、2月が楽しみだ。