【ヤンキース・田中将大投手のスペシャルトーク(1)】お待たせいたしました! 恒例のお正月特別号、ヤンキース・田中将大投手(27)の「スペシャルトーク」。6年目となる今回のお相手は、2016年3月に卒業するAKB48・高橋みなみ(24)と、総監督を継承した横山由依(23)の2人だ。超豪華メンバーによるトークは、ボケとツッコミが飛び交い、大いに盛り上がった。

 ――まずは一人ずつ15年を振り返ってください。たかみなさんは卒業が決まった

 高橋:1年前に発表させていただいて、総監督として次期総監督・横山由依を指名して。この1年はバトンタッチの1年として、横山だけではなくて、残るメンバーたちに何か残せればと思ってたんですけど、一年ってアッという間なんですね。

 田中:そうですね、振り返れば…。

 ――改めて次期総監督に指名した理由は

 高橋:横山とは本当に普通にプライベートでもすごく仲良くさせていただいてまして。もともと横山は結構落ちこぼれだったんです。いうなれば“干され(干されていたメンバーのこと)”というか。

 横山:干されです。本当に(笑い)。

 高橋:ステージにも出させてもらえないし、ダンスも下手だし…。それで暇だったからって理由で(当時)篠田麻里子さんのポジションを覚えなきゃいけなくなっちゃいまして。でも、その頑張りとか、ひたむきさ、一生懸命さって、後輩ですけど同期みたいな気持ちにさせられるんですよね。助けてあげたいと思えるし、この一生懸命さを見てたら、この子しかいないなって。3年前くらいから「横山、総監督どうかな?」と打診していた。でも当時は「うーん」って濁されていたんです。でも、去年(14年)、秋元(康)さんに「卒業します」って意思を言ったら「次の総監督指名しなきゃいけないな。横山かな」って秋元さんにも言われてしまって。

 田中:へえ…。

 高橋:(横山とは)仲も良かったので、負担というか「総監督」って名前を渡すことの大変さも分かっているので、ちょっと(返答を)濁してたんですけど、秋元さんは「女の子のグループは、引っ張る子が必要だし、今のAKBに引っ張ってくれる子を待つ時間はないから」と。彼女も(3年間で)いろいろ成長してくれて「やります」と言ってくれた。

 横山:私は個人的に悩んだ一年でした。「たかみなさんを継ぐ人だ」って、みなさんに見られる一年だったので、比べられてしまうとこもすごく多くて。でも、たかみなさんや今いるメンバーが支えてくれたり、スタッフの方が「横山は頑張っているから、僕たちも頑張れているんだよ。横山らしくやればいいよ」って言ってくれて。「ならば、自分らしさってなんだろう」って、考えた一年ではありましたね。

 ――総監督になって周囲の目や接し方も変わったか

 横山:ネットニュースとか見ても「総監督としての発言」というふうに盛り上げてくださる。これからはちゃんと自分の気持ちを言葉にしないといけないし、そうすれば見てくれる人はいるのかなって。だから一つひとつ大事にしないといけないなとは思いますけどね…難しい。

 ――ちなみに、たかみなさんの「コメント力」は評判だ。田中投手も言っていた

 横山:ホント気になりますよね。なんなんですか! 何回も泣かされてきましたもん!

 田中:何であんなこと言えるのかって思いますよ。いろんな人の気持ちをひきつけるっていうか、そういう…なんでなんですか!(笑い)。

 高橋:“教材”はある意味、少年漫画かもしれない。もともと漫画が好きで、挫折とか、そこから這い上がる努力とかサクセスストーリーが面白いんですよね。(いきなり漫画「ワンピース」の有名なセリフを持ち出して)「俺は海賊王になる」と。「そんな難しい夢を言ってもかなわないじゃない」って言われながらも(主人公の)ルフィは80巻くらいかけて、海賊王になる道をゆっくりと仲間と歩んでいくわけじゃないですか。で、そのとき大事なのは「(吹き出し中の)太文字」だったんですよ、私の中で。

 田中:へえ!

 横山:「キメ言葉」の部分やん!

 高橋:やっぱり、そこにひかれるじゃないですか。コマ割りでボンボンボンとあって「(太文字で)海賊王に俺は――」って、かっこいいって思ったり。しゃべるとき、人を「コマ割り」で見るときがあるんですけど、例えば「えっと」「そうだなあ」とか、言葉では言いやすいけど、それっていらないんですよね。漫画で見ると一番分かりやすくて、無言の瞬間を人の顔の絵で表現しているページってありますよね。それって人がひきつけられて、次の言葉を待っている時間だったりとか、前の言葉を考えている時間だと思うので(自分がコメントする場合も)無言の静寂を楽しんでいいんだ、とか。そういうとこを漫画で勝手に学んでます。

 田中:いやあ、すっごい勉強になった。ということで、今日はありがとうございました(席を立とうとする)。

 高橋・横山:いやいや!(続く)