ソフトバンクのスポンサーパーティーが27日、福岡市内のホテルで行われ、財界人ら450人が集まった。球団からは工藤監督や王球団会長を始め、選手50人、球団関係者50人が出席した。


 今季は圧倒的な強さを見せつけて日本一連覇を達成。それゆえに“金満球団扱い”されて「勝って当然」とする風潮も少なからず見られた。しかし、冒頭に登壇した後藤球団社長は、この論調を真っ向から否定。「これだけお金を使えば、勝って当たり前と言う人もいる。でも、本当にお金をかけて勝利できるなら、ヤンキースやドジャースが毎年優勝争いをしないといけない。工藤監督のマネジメント能力や指導力、選手一人ひとりがフォアザチームの精神を実現できるからです」


 その上で、3連覇に向けて方針転換がないことも強調した。「頑張った選手には12球団で一番の評価を出せる球団でありたいと思っている。他のチームで頑張っている選手がいれば、編成面も考えたうえで、ホークスでプレーする機会を作れれば」と続けた。


 もっとも、これは補強=カネの力でチームを強くするということではない。パーティー終了後、後藤社長は「そこだけは一人でも多くの方にホークスの戦略を分かってほしい。次世代の今宮、中村晃、柳田を育て上げるためには、彼らに立ちはだかる壁が大きくなくてはいけない」と説明する。


 かねて唱えているのが「育成のための補強」。高い壁があるからこそ、それを乗り越えるべく努力して、若手の本当の成長が生まれるという。


 壇上では「パ・リーグは社長会をやっているんですが、6、7、8月になると、よそよそしくなってくる。来年はもっと、ほかのチームの社長さんに嫌われるように頑張ります」とも話した後藤社長。有事があれば動く。フロントもソフトバンク流の“ストロングスタイル”でさらなる連覇を目指している。