【ペンシルベニア州フィラデルフィア4日(日本時間5日)発】マーリンズのイチロー外野手(41)が今季最終戦となったフィリーズ戦でメジャー初マウンドに上がった。3回から右翼で途中出場したイチローは2―6の8回から4番手としてマウンドに上がった。先頭のへレラへの記念すべき初球は138キロのフォーシームが内角高めに外れた。2球目の内角低めの変化球をジャストミートされ右翼線二塁打。続くラップは2ボールから大きな中飛。マウンド上で“やられた”の表情を見せた。9番・スゥイーニーには初球の139キロのフォーシームを捉えられ右越え二塁打され1点を失った。

 1番・ガルビスの初球に投じたフォーシームはMAX140キロを記録。2球目のカーブでは空振りを奪った。4球目のスライダーで二ゴロに仕留めた。2番・アンテールをカウント1―2と追い込むと実況アナウンサーは「メジャー初三振」かと大興奮。「登板するのは1996年の日本でのオールスター戦以来」と紹介。フルカウントからスライダーで勝負すると実況席は「フルカウントからスライダーを投げた!」と驚いた。最後は左飛。1回を2安打1失点、球数は18だった。

 1点は失ったものの、3アウト奪ってマウンドを降りるとファンは大歓声。ベンチに戻るとチームメートたちと照れくさそうにハイファイブした。イチローは「(球速は)ショックでした。最低90マイル(約145キロ)と思っていたので」と話した。チームは2―7で敗れた。ちなみに、本職の打撃は2打席2三振。今季は398打数91安打、打率2割2分9厘。22年連続100安打を逃した。